大判例

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広島高等裁判所岡山支部 昭和28年(う)485号 判決

論旨は要するに原判決は法令の解釈を誤り罪とならざる事実を有罪となした違法がある。即ち酒税法第二条に所謂「飲料」は嗜好飲料であることは間違いなく、社会通念上も学理上もアルコールを単に水で稀釈したものが右に該らず酒類でないことは明かであるというにある。よつて検討するに、酒税法(昭和二八年二月二八日改正以前のもの)第二条第一項によれば、同法にいう酒類とはアルコール分一度以上の飲料をいう、但しアルコール専売法の適用を受けるアルコールを除くと規定されているのであつて、即ちアルコール分一度以上九十度未満(アルコール分九十度以上はアルコール専売法の適用を受ける)の飲料はすべて酒類と解すべきところ、本件について見るに、原判決挙示の証拠に徴すれば被告人等は水と九十四度のアルコール分を混じてアルコール分二十五度ないし二十九度の飲料を製造したことが窺われるから、右は同法にいう酒類に該ることは言をまたないところでり、而してアルコールを単に水で稀釈したに過ぎぬ場合でも、それが飲料に適し、且つ薬用としてでも、食料としてでもなく、専ら酔感を得るために嗜好として飲用に供するのであるから、これを嗜好飲料と称するに妨げなく、従つて原審が右を同法第二条の酒類に該るものと認定したのは正当であつて、所論の如き違法はない。論旨は理由がない。

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